苔むす森

初めての屋久島観光|見どころと行き方、ツアーの選び方を解説

屋久島は「いつか行きたい世界遺産」で常に上位にランクインする憧れの島。でもそれは「行きたくてもなかなか行けない」ことの裏返しでもあります。
そんな屋久島に初めて行く際のハードルを下げる旅のヒントやコツをご紹介します。

屋久島の概要|水がつなぐ循環の島

屋久島の貴重な自然環境|日本で初めて世界自然遺産に登録

屋久島は1993年白神山地と共に日本で初めて世界自然遺産に登録されました。登録の理由となったのは、周囲わずか100kmほどにも関わらず、海抜0mから2,000m近い山がそびえ亜熱帯から亜寒帯の植生が分布していることです。
島のおよそ2割にあたる1万ha以上が世界自然遺産地域に指定されています。西側の西部林道は海から山の上までエリアが続き、車で遺産地域を通過することができる珍しい場所です。

黒潮があらう水が創る島

そんな屋久島の貴重な自然環境を生み出しているのは水の循環。作家・林芙美子が「月に35日雨が降る」と記したほど雨量が多いです。
屋久島は暖流の黒潮のただ中に一気に2,000mまでそびえる山が屹立している島です。温かい海水から立ち上った水蒸気が山肌に当たり、雨となり降ってきます。
もとは花崗岩の地質で、降った雨は地中に長く留まらず川を下って海に流れ出ます。その花崗岩の上に地衣類が生え、やがて薄い表土を形成し、より大きな植物や木を支えているのです。

屋久島の杉の寿命が長いのも、少ない土の栄養でゆっくり成長し、雨から身を守るため油分を多く含むから。
このように黒潮がもたらす水の循環の中で人間を含む屋久島の植物・動物の命が育まれています。

屋久島の楽しみ方|観光・アクティビティ情報

屋久島には「海に10日、山に10日、里に10日」ということわざがあります。どれかの恵みを取り尽くすのではなく、バランスよく節度を守るようにという戒めでもあります。
それだけ屋久島には、山にも、海にも、里にも恵みがあり、楽しめるということ。ここではそんな屋久島でできること、楽しみ方をご紹介します。

屋久島を観光する|レンタカー・定期観光バス

屋久島は一周100km、県道が外周をつないでいます。路線バスが走っていますが、本数が限られるため、自由に観光して回るならレンタカーがあった方が便利です。一周ノンストップで3時間くらいです。途中立ち寄りながら観光して回るなら一日がかりになるでしょう。

自分で運転できない・したくない場合でも、定期観光バスに乗車すれば島内観光を楽しめます。半日・1日コースがあり、最少1名から運行してくれます。

屋久島の森や山に触れる|トレッキングツアー

屋久島の代名詞ともいえるのが森や山へのトレッキングツアー。縄文杉と白谷雲水峡が二大人気コースです。
縄文杉は1日がかり、白谷雲水峡は、太鼓岩まで往復すると1日がかり、苔むす森までであれば半日で済みます。
これらは登山道を歩き、装備も用意して向かうトレッキングコースですが、より気軽に屋久杉に触れたいということであれば、ヤクスギランドがおすすめです。木道が整備されていて、体力に合わせてコースを選ぶことができます。

屋久島の海の恵みを感じるアクティビティ|ダイビング・釣り

屋久島の自然環境を生み出す源となっている黒潮の海。その黒潮に乗ってやってくる魚種が豊富なのが屋久島の海の特徴です。
ダイビングはもちろん、海釣りでも楽しむことができます。漁師の暮らし体験を提供してくれるふくの木では、魚を釣って自分でさばいて食べる宿泊プランも設定しています。

季節限定!屋久島でウミガメ観察|北太平洋最大の産卵地

屋久島はアカウミガメの北太平洋での最大の産卵地です。特に北西の永田浜が多くのウミガメが産卵に訪れます。
ウミガメの産卵は5月〜7月頃。産卵からおよそ2か月後から孵化がはじまり、7月〜8月末が子ガメが海に帰っていく時期です。
ウミガメの産卵・孵化の時期は自分たちだけで海岸に立ち入ることはできません。永田地区が開催する観察会に参加すると、ウミガメの産卵を見学することができます。観察会は例年5月中旬から7月にかけて開催されます。

屋久島で楽しみたい島グルメ|トビウオ・焼酎

屋久島の食で外せないのは新鮮な海産物ですが、中でもトビウオはその代表格です。実は屋久島の東部にある安房港はトビウオの水揚げ日本一。水揚げされたトビウオはあごだしに加工され、うどんのつゆとしても使われていますし、姿揚げを提供する飲食店もあります。

一方、飲み物で島を代表する存在が芋焼酎。お祝いの席などでは欠かすことができない、まさに島のソウルドリンクです。三岳の銘柄が有名な三岳酒造、ウィスキーも醸造する本坊酒造といった酒蔵があります。本坊酒造では蔵見学と試飲も楽しめます。
屋久島の超軟水で仕込んだすっきりした味わいの焼酎をぜひ味わってみてください。

屋久島の行き方・アクセス

飛行機で行く屋久島

屋久島への航空便は、鹿児島、福岡、大阪から就航しています。

便名出発到着
鹿児島→屋久島JAL374108:5009:30
JAL374310:3011:10
JAL374511:2012:00
JAL375315:2516:05
JAL375917:4518:25
屋久島→鹿児島JAL374010:0510:40
JAL374411:4512:20
JAL374613:4514:20
JAL375016:3517:10
JAL375819:0019:30
便名出発到着
福岡→屋久島JAL367312:5014:00
屋久島→福岡JAL367412:3513:45
便名出発到着
伊丹→屋久島JAL245111:2013:10
屋久島→伊丹JAL245014:3516:10

東京などその他の場所からは上記いずれかの空港で乗り継いでアクセスすることができます。ダイヤは変更・運休になる場合があります。最新の情報は日本航空HPでご確認ください。

海路(フェリー・高速船)での屋久島アクセス

航空便の他には、鹿児島から高速船(ジェットフォイル)とフェリーでもアクセスできます。

鹿児島空港から鹿児島港まではリムジンバスなどでおよそ1時間ほど移動時間がかかります。乗り継ぎ検討される際はご注意ください。

屋久島のホテル・宿|タイプ別情報

屋久島には温泉・スパ施設付きのホテルからペンション・民宿まで幅広い宿泊施設が揃っています。
代表的な宿をタイプ別にご紹介します。

天然温泉・スパ付ホテル|sankara hotel&spa 屋久島、屋久島いわさきホテル、samana hotel yakushima(旧JRホテル屋久島)

屋久島には温泉が湧いていますが、天然温泉を備えたホテルは、麦生にある sankara hotel&spa、尾之間にある屋久島いわさきホテル、samana hotel yakushima(旧JRホテル屋久島)、小瀬田にある縄文の宿まんてんの4施設になります。

大浴場付ホテル|グリーンホテル屋久島、ホテル屋久島山荘、THE HOTEL YAKUSIHMA(旧シーサイドホテル屋久島)

屋久島にはホテルタイプの宿の数が限られています。島で一番大きな街の宮之浦にあるのがTHE HOTEL YAKUSIHMA(旧シーサイドホテル屋久島)、次いで大きな街安房にあるのがグリーンホテル屋久島、ホテル屋久島山荘です。
どちらも高速船が発着する港もあります。

ロッジ・コテージ|ロッジ八重岳山荘、四季の宿尾之間

山や森を求め屋久島に行くので、それにマッチしたテイストの宿に滞在したいという方におすすめなのがロッジやコテージです。

ロッジ八重岳山荘は杉の合間にロッジが点在する宿。宮之浦川のすぐほとりという立地で、風呂からの眺めも趣があります。宿でトレッキング道具のレンタルも提供しているので登山にも便利です。

尾之間にある四季の宿尾之間は露天風呂付の部屋も備えたコテージ風の部屋が人気の宿です。背後にそびえるモッチョム岳の眺めが見事です。

ペンション・民宿

ホテルやロッジ・コテージのほか、屋久島には数々のペンションや民宿があります。
各々工夫を凝らした個性的な宿もたくさんあります。限られた部屋数だからこそのアットホームな雰囲気で屋久島に滞在したいという方におすすめです。

宮之浦だとやくすぎ荘や民宿八重岳、安房だと水明荘などがあります。

屋久島旅行計画のポイント・ツアーの選び方

目的に合わせてシーズンを選ぼう

屋久島に行く目当てによって、ベストシーズンは変わってきます。現地で何をしたいかで行く時期を選びましょう。

トレッキングであれば一般的に3月から11月がシーズンといわれています。これは冬期になると屋久島の特に標高が高い山に雪が積もる場合があるためです。(とは言え2月や12月が極端に気候が変わるわけではないので、多少前後しても大丈夫です。)

観光であれば通年楽しめますが、トレッキングで混みあう春から秋の連休時期を外した方がゆっくり島を楽しめるでしょう。

特に冬は魚が美味しいと地元の方も仰います。登山客の多いシーズンにはなかなか入れない飲食店もすんなり予約できたりするので、この時期を狙って行くのもよいでしょう。

屋久島での過ごし方で便利な宿泊地・交通手段は変わる

屋久島の旅行を計画する上で一番のポイントは目的に応じて滞在する拠点を選ぶこと。

トレッキング目的であれば、登山道入り口に近い集落に宿泊すると移動がスムーズです。
縄文杉であれば安房、白谷雲水峡であれば宮之浦が最寄りとなります。これに限らずともガイドさんの送迎範囲が決まっている場合が多いので、宿泊先を選ぶ場合には注意しましょう。

観光が主な目的であれば、飲食店や土産物店が多く、観光バスの始点・終点でもある宮之浦が便利です。

ダイビングは北部の一湊などから出港することが多いので、永田などに滞在するケースが多いようです。

なお屋久島の宿で送迎をしているところは多くありません。送迎していても最寄りの港または空港まで、というところがほとんどです。レンタカーを使わない場合、バスかタクシーで宿まで移動することになります。交通手段を選ぶ上では、島への到着地と宿の位置関係も考慮するとよいでしょう。

トレッキングツアーはここに注目|ガイド、送迎、貸し切り

屋久島で登山したい、という方はトレッキングツアーへの参加をおすすめします。ガイドさんはルート全体をふまえ、ペース配分してくれます。何より豊富な知識で屋久島の自然や暮らしについて解説してくれるので、楽しめる深さが全く変わることでしょう。
トレッキングツアーを選ぶ際にチェックしたいポイントは下記の通りです。

  • ガイドさんは公認ガイドか
  • 送迎サービスは付いているか・その範囲は
  • 貸し切りもできるか

トータルコーディネートされたセットツアーも一案

ここまでの内容をまとめると、屋久島の旅行計画では、以下のポイントを押さえてプランニングすることがコツになります。

  • 目的に応じた滞在拠点選び
  • 希望タイプに叶う宿泊先選び
  • 宿泊先までの移動(と予算)踏まえた交通手段選び
  • ガイドツアー選び

ぜひ屋久島にいる自分の姿も想像しながら、プランニングも楽しんでください。

もし自力で計画するのが難しそうであれば、移動、宿泊、アクティビティがセットになったツアーを利用することも一案です。セットツアーであれば、天候などで行程に変更が生じた場合でも、一括でその後の対応などお願いすることもできます。

いつか、と考えていた屋久島行きの念願、ぜひ叶えてくださいね!

 
 

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屋久島の各種自然体験プランはこちらから。人気の縄文杉トレッキングや白谷雲水峡トレッキング、リバーカヤックなど。
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屋久島の島内移動にご利用ください。軽クラス〜ワゴンまで幅広く取り揃えています。

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